クラシック名曲解説
Classic program note
クラシック名曲解説 ベートーヴェンクラシック名曲解説 モーツァルトクラシック名曲解説 J.S.バッハクラシック名曲解説 ハイドンクラシック名曲解説 ブラームス

ジャンル別 INDEX

管弦楽曲(交響曲)
管弦楽曲(協奏曲)
管弦楽曲(上記以外)
室内楽曲
独奏曲(ピアノ)
独奏曲(ピアノ以外)
声楽曲(オペラ)
声楽曲(オペラ以外)

作曲家 INDEX

全作曲家



TOP管弦楽曲(交響曲)ドヴォルザーク>交響曲第8番

交響曲


アントニン・ドヴォルザーク

交響曲第8番ト長調作品88


演奏時間:約35分

1600字程度

 交響曲第8番ト長調作品88は、以前は出版順により第4番とよばれていました。第7番以前の交響曲にはブラームスの影響が強く見られ、また第9番「新世界より」ではアメリカ滞在のあいだに聞いた音楽から大きく影響を受けているため、この交響曲第8番は「チェコの作曲家」ドヴォルザークの最も重要な作品として位置づけられています。

 この交響曲第8番ト長調は出版商のジムロックとの口論ののちに、イギリスのノヴェロから出版されたため、「イギリス交響曲」とも呼ばれていますが、音楽の内容はイギリスというよりもむしろドヴォルザークの作品の中でも最もボヘミヤ的な色彩が濃厚であり、のどかで明るい田園的な印象が特徴的で、最近では「イギリス交響曲」と呼ばれることはほとんど無くなっています。

 知名度の点では第9番には及ばないものの、ドヴォルザークの交響曲の中で、第9番「新世界より」についで、ひろく知られている交響曲です。特に最初の2つの楽章はきわめて独創的で、即興的でもあり、このためこの曲を交響詩と呼ぶ人も少なくありません。

1楽章 Allegro con brio ト長調、自由なソナタ形式。4分の4拍子。
ホルンによる優美でのびやかなト短調による序奏ではじまります。その後フルートに導かれて明るい第1主題がト長調で現れ、次第に盛り上がっていきます。この2つの動機が第一楽章では重要な役目をします。

2楽章 Adagio ハ短調、自由な三部形式。4分の2拍子。
もっともドヴォルザークらしい独創性に富んだ楽章です。落ち着いた田舎を思わせるような弦のやわらかい旋律で始まります。これに小鳥の鳴き声のように愛らしく、フルートとオーボエが加わります。ところどころ激しく感情的な部分がありますが、最後には静かにおわります。

3楽章 Allegretto grazioso ト短調、三部形式。8分の3拍子。
全曲の中で最も有名な楽章です。木管の動きの中にヴァイオリンで奏でられるメロディは3拍子の舞曲で、いくぶんメランコリックで愛らしさに富んでいます。中間部の旋律は、歌劇「がんこな連中」からとられたものであり、ト長調4拍子となる力強いコーダもまた同じ素材をもとにしています。

4楽章 Allegro, ma non troppo ト長調、自由な変奏曲。4分の2拍子。
全体は主題と18の変奏からなります。ブラームスの交響曲第4番の終楽章を参考にしたとも言われ、全体はソナタ形式風にまとめられています。曲はトランペットによる行進曲風の旋律を力強く奏して始まります。これが遠ざかるように消えていくと、チェロが第一楽章の第一主題から導かれた軽やかな主題を出します。この主題を元に激しく展開された後、短い展開部を経て、導入のファンファーレが戻ると再現部に相当する部分に入ります。提示部の主題と同じく穏やかな気分で変奏が行われ、しばらくして休符があると、輝かしいコーダに入ります。



800字程度

 交響曲第8番ト長調作品88は、以前は出版順により第4番とよばれていました。第7番以前の交響曲にはブラームスの影響が強く見られ、また第9番「新世界より」ではアメリカ滞在のあいだに聞いた音楽から大きく影響を受けているため、この交響曲第8番は「チェコの作曲家」ドヴォルザークの最も重要な作品として位置づけられています。

 この交響曲第8番ト長調は出版商のジムロックとの口論ののちに、イギリスのノヴェロから出版されたため、「イギリス交響曲」とも呼ばれていますが、音楽の内容はイギリスというよりもむしろドヴォルザークの作品の中でも最もボヘミヤ的な色彩が濃厚であり、のどかで明るい田園的な印象が特徴的で、最近では「イギリス交響曲」と呼ばれることはほとんど無くなっています。

 知名度の点では第9番には及ばないものの、ドヴォルザークの交響曲の中で、第9番「新世界より」についで、ひろく知られている交響曲です。特に最初の2つの楽章はきわめて独創的で、即興的でもあり、このためこの曲を交響詩と呼ぶ人も少なくありません。

1楽章 Allegro con brio ト長調、自由なソナタ形式。4分の4拍子。
2楽章 Adagio ハ短調、自由な三部形式。4分の2拍子。
もっともドヴォルザークらしい独創性に富んだ楽章です。
3楽章 Allegretto grazioso ト短調、三部形式。8分の3拍子。
メランコリックで愛らしさに富んでいるメロディは、全曲の中で最も有名な楽章です。
4楽章 Allegro, ma non troppo ト長調、自由な変奏曲。4分の2拍子。
全体は主題と18の変奏からなります。



交響曲第8番ト長調作品88(CD)

ドヴォルザークの交響曲第8・9番の総譜 (HTML)
IUDLP: The Indiana University Digital Library Program
ドヴォルザークの交響曲第8番の総譜 (PDF)
IMSLP: The International Music Score Library Project
ドヴォルザークの交響曲第8番の演奏 (MP3)
The Columbia University Orchestra (楽章別、ビットレート:160Kbps)






リンク集リンクについてサイトマップE-mail運営者情報
【おススメサイト】 クラシック音楽情報ザ・オーケストラ合唱・コーラスあれこれ吹奏楽・ブラスあれこれ
ピアノ発表会ヒントあれこれリサイタルの開き方吹奏楽・オーケストラの楽器
  Base template by WEB MAGIC.   Copyright(c)2009 クラシック名曲解説 All rights reserved.