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交響曲


アントニン・ドヴォルザーク
交響曲第9番ホ短調 Op.95「新世界より」

演奏時間:約45分

1600字程度

 交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」は、ドヴォルザークが1893年に作曲した9番目にして最後の交響曲です。以前は出版順により第5番と呼ばれていましたが、その後、作曲順に番号が整理されて、現在では第9番で定着しています。

 この「新世界より」はオーケストラの演奏会で最も多く演奏されるレパートリーのひとつで、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」、シューベルトの交響曲第7(8)番「未完成」と並んで「3大交響曲」と呼ばれることもあります。

 ドヴォルザークは、1892年~1895年まで、ニューヨークにあるナショナル・コンサーヴァトリー・オブ・ミュージック・オブ・アメリカの院長の職にありましたが、「新世界より」はこの3年間の在米中に作曲されています。

 この「新世界より」は、ドヴォルザークがアメリカの黒人の音楽が故郷ボヘミアの音楽に似ていることに刺激を受けて、新世界から、故郷ボヘミアへ向けて作られた作品だと言われています。

 アメリカの音楽を取り入れながらも、構成はあくまでも古典的な交響曲の形式にのっとっており、第1楽章で提示される第1主題が他の全楽章でも使用され、全体の統一を図っています。この時期には他に、弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」、チェロ協奏曲など後期の重要な作品が多く作曲されています。

 1楽章 Adagio - Allegro molto ホ短調 8分の4拍子
序奏は弦の旋律によって始まります。クラリネットやホルンの信号的な動機に続き、再び弦の旋律が戻ってくると、突如として荒々しく低弦とティンパニ、クラリネットが咆哮します。盛り上がった後、一旦静まり、アレグロ・モルトの主部に入っていきます。主部に入ると第3第4ホルンが民族的な第一主題を奏でます。続いて、フルートとオーボエによるやさしい感じの第2主題がト短調で現れ、展開部に続きます。

 2楽章 Largo 変ニ長調 4分の4拍子
静かな和音で始まり何かが始まるような予感を感じさせます。その後、意表をつくようにイングリッシュホルンが有名な「家路」の名前で知られる旋律を奏でます。この旋律はインディアン民謡からとったと誤解されていることもありますが、これは紛れもなくドヴォルザークのオリジナルで、ドボルザークがアメリカにわたり遠いボヘミヤの自然を懐かしく想う郷愁が切々と伝わってきます。

 3楽章 Scherzo (Molto vivace) ホ短調 4分の3拍子
かなり速いテンポのスケルツォです。ABACABA-Codaの形式で2つのトリオを持っています。1つ目のトリオはホ長調で民謡風。2つ目のトリオはハ長調で、ドイツ風の主題で、1つ目のトリオとの対比がみとめられます。この楽章のみトライアングルが使用されているのも興味深いところです。

 4楽章 Allegro con fuoco。 ホ短調 4分の4拍子
大きく2つの主題を持っています。統括的なフィナーレで、緊迫した半音階の序奏が一気に盛り上がり、金管による第1主題を導いていきます。その後、第2主題が現れる前に激烈な経過部が有りますが、この経過部の後半に、全曲を通じてただ1度だけのシンバルが打たれます。(演奏旅行で、この1度だけのシンバルをたたき忘れた奏者がいたという逸話がある。) 第2主題は、クラリネットとフルート、およびチェロを主体にした柔和な旋律で、ドヴォルザークの故郷への切なる想いを知らしめる絶大な効果を感じさせます。 そして、ヴァイオリンなどが加わると盛り上がって小結尾に向かいます。



800字程度

交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」は、ドヴォルザークが1893年に作曲した9番目にして最後の交響曲です。以前は出版順により第5番と呼ばれていましたが、その後、作曲順に番号が整理されて、現在では第9番で定着しています。

 この「新世界より」はオーケストラの演奏会で最も多く演奏されるレパートリーのひとつで、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」、シューベルトの交響曲第7(8)番「未完成」と並んで「3大交響曲」と呼ばれることもあります。

 ドヴォルザークは、1892年~1895年まで、ニューヨークにあるナショナル・コンサーヴァトリー・オブ・ミュージック・オブ・アメリカの院長の職にありましたが、「新世界より」はこの3年間の在米中に作曲されています。

 
この「新世界より」は、ドヴォルザークがアメリカの黒人の音楽が故郷ボヘミアの音楽に似ていることに刺激を受けて、新世界から、故郷ボヘミアへ向けて作られた作品だと言われています。

 アメリカの音楽を取り入れながらも、構成はあくまでも古典的な交響曲の形式にのっとっており、第1楽章で提示される第1主題が他の全楽章でも使用され、全体の統一を図っています。この時期には他に、弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」、チェロ協奏曲など後期の重要な作品が多く作曲されています。

1楽章 Adagio - Allegro molto ホ短調 8分の4拍子。
2楽章 Largo 変ニ長調 4分の4拍子。
有名な「家路」がイングリッシュホルンで奏でられます。
3楽章 Scherzo (Molto vivace) ホ短調 4分の3拍子。
4楽章 Allegro con fuoco。 ホ短調 4分の4拍子。



ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より(CD)

ドヴォルザークの交響曲第8・9番の総譜 (HTML)
IUDLP: The Indiana University Digital Library Program
ドヴォルザークの交響曲第9番の総譜 (PDF)
IMSLP: The International Music Score Library Project






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