ショパンのノクターンといえば、この第2番変ホ長調が代表になるほどよく知られている曲です。1956年のアメリカ映画「愛情物語」で用いられ、カーメン・キャバレロによるピアノは一世を風靡しました。また技術的にもあまり難しくないことから、ピアノの練習曲としても人気が高い曲です。
このノクターン第2番は1831年に作曲され、翌1832年に出版されました。ピアノ製作会社カミーユ・プレイエル社長夫人のマリー・プレイエル夫人に献呈されています。ショパンが祖国のポーランドを離れ、パリにきたときこの天才を見出して世の中に紹介したのはカミーユ・プレイエルでした。以来ショパンがパリで行なう公式のコンサートは全てプレイエルサロンで行なわれています。
曲はロンド形式風、アンダンテ 8分の12拍子。右手は始終装飾音で飾られた旋律を歌い、左手は同じリズムの旋律が繰り返されます。旋律は再現のたびに装飾的に変奏され、ここにはショパンのイタリア・オペラの装飾的歌唱からの影響が見られます。
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