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バーナムピアノテクニック(導入書)

 どうして腕を交差して演奏するの? 


 鍵盤上で腕を交差して演奏することがあります。「猫ふんじゃった」でもおなじみですね。ではこの奏法はどのような場合につかわれるのでしょうか。

 その理由は、右手でひとつのパッセージが続いているときに、その上下両方の音域に音がちりばめてある場合、左手は、右手の上を飛び越えたり、または右手の下くぐりながら弾く、つまり、腕を交差させて弾くことでよりスムーズに弾くことができます。(これは左右の役割が逆でも同じことです)。腕を交差して演奏するのは、つながったフレーズやメロディを持続させるためとか、弾きやすさで、あったりします

 交差して演奏する有名な曲には、モーツェルトのピアノ・ソナタ第11番「トルコ行進曲付」の第1楽章や、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番「悲愴」の第1楽章、ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」の第2楽章のロンド形式などに見られます。

 ピアノを習い初めのこどもにとっては、腕を交差すると簡単な曲でも、いかにも難しい曲を弾いているようにみえるようで、ピアニスト気分にもなれるようです。ピアノの練習曲、バイエル100番や、バーナムの「ピアノテクニック」でも腕を交差して弾く練習曲があります。

 この腕を交差する演奏方法は、「見せる」部分でも効果があるようで、ピアニストの中にもパフォーマンス的に用いる奏者もいるとか・・・。モーツァルトは演奏のとき、普通の曲をわざと交差させて聴衆を喜はせていたそうな。いかにもありそうな話ですね。



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