ピアノの寿命は30年〜35年くらいとされています。これは、一般の家庭にあり、温度・湿度の管理が行き届いた部屋で、そして必要に応じてメンテナンス(調律等)が定期的に行われているようなピアノの場合です。
ピアノ調律師の方によると、ピアノ内部の部品の寿命は35年前後だそうです。ピアノは弦の張力が高いため響板に大きな圧力がかかっています。響板は上側に少し膨らむように貼られているのですが、約30年ぐらいするとその膨らみがだんだんなくなり音の張りがなくなってくるそうです。したがって、中古としての商品価値がなくなる年数もこの頃だというわけです。
しかし、30年たったからといって、デジタルピアノのように、急に音が出なくなるということはありません。響板が割れたりせず、しっかりメンテナンスすることによって、100年以上もっているものもあるということです。
ただし、保存状態が悪かったり、長年弾かれていいなかったり、調律されずに放置されたものは、言わずもがなですが、すぐスクラップ状態になってしまいます。また、ホールやお店などで酷使されてきたピアノや、音大生やピアノの先生が毎日何時間も弾くピアノなどは、せいぜい10年ぐらいの寿命だといわれています。
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