TOPピアノの話・雑学ピアノの値段は大きさで決まる?


  ピアノの値段は大きさで決まる?


 ピアノの値段の違いはピアノの大きさです。大きさで値段が高くなるのはグランドピアノの場合ですが、奥行きが長くなればなるほど、ピアノはその分低音域の弦を長く張れると言うメリットがあり、同時に響鳴板も広く採れるため、その分、奥の深い音楽性や豊かな表現力が可能になります。

 殆どのコンサートホールにあるスタインウエイ社製のピアノでは、グランドピアノ(一番小さいグランドピアノ)は約1000万円、セミ・グランドは約1500万円、フル・コンサートは約2000万円します。大ホールで使用されているコンサート用のフル・コンサートピアノは274cm以上の長さがあります。ベーゼンドルファー社製の「インペリアル」にいたっては290cmもあります。(豊かな響きを与えるために実際には演奏されない黒く塗られた9つの鍵盤が低音部についている)

 アップライトでもピアノの高さが高いと価格も高くなります。標準の高さは121cm位のタイプと131cm位の2種類ですが、110cm位の背の低いタイプもあります。最近では、基本設計の改良が進み、サイズは小さくても、高質な材質を使用することでいい音色のピアノが多く作られるようになり、サイズの大小は必ずしも価格に反映しているとは言えません。逆にむしろ「小さくてオシャレで質の高いピアノ」に人気があるようです。

また、大きさと合わせて値段が変わるのは各部品の材質です。高価なピアノの場合はハンマーのフェルトや木材に高級な素材を使っていますので音も良くなります。安価なピアノでは通常木材である部品がプラスティックや金属に代用されていたりしています。なお、外装が木目調や猫脚になると黒色のピアノより価格は高くなります。