クラリネット吹きが嫌うのは「ヴィブラート」。それをかけなくてよい唯一な楽器がクラリネットである。音程はつねに安定している。このことは奏者に充分な自信と安定感をもたらす一方で、奏者にいらぬ自信を与えてしまい、マイペースさを増幅させ、やや融通のきかない性格にも。 またクラリネット吹きは曲がったことが嫌いでまっすぐなことが好き。きわめて単刀直入な一面を保有し、あいまいさを嫌い、歯に衣(きぬ)を着せぬストレートな表現を恐れない部分を持つ。それでいて暖かみがある性格。とってもおしゃべりで明るいけど、どこか孤独にさめた面もあり複雑さを秘めている。