交響組曲「シェヘラザード」はリムスキー=コルサコフの代表的な作品で、「千夜一夜物語」の語り手、シェヘラザードの物語をテーマとしています。 チャイコフスキーをはじめとするロシアの作曲家達は、こぞって金管楽器に華やかな旋律を効果的に取り入れていますが、この「シェラザード」はそうした作品の中でも、トランペットの活躍が素晴らしい曲です。特にフィナーレでは超絶的なテクニックが必要とされます。 第3楽章の「若い王子と王女」の中間部では独特な小太鼓のリズムに乗って、クラリネットが快活な舞曲風の王女の主題を奏でます。