モーツァルトの曲の中で、唯一のロ短調であるこの曲は1788年の夏に作曲されました。何のために書いたのか分かっていませんが、この年の8月に姉ナンネルに送ったピアノ独奏用作品の一つではないかと考えられています。
この曲が書かれた時期は、モーツァルトは発表するオペラが次々と大成功を収め、作曲家としては充実していた時期にも関わらず、このような深遠な悲しみを感じさせる曲を生み出したことについては謎でもあります。
モーツァルトの音楽をこよなく愛したアインシュタインはこの曲について「モーツァルトがかつて作曲したもののうちで最も完璧で、感覚的で、最も慰めのないもののひとつである。」と評しています。
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