トロンボーンのための協奏曲は定番と言えるような作品はあまり多くありません。トロンボーンの独奏楽器としての可能性が追求されはじめたのは21世紀になってからです。
【トロンボーンのクラシック名曲】 リムスキー=コルサコフ:「トロンボーンと吹奏楽のための協奏曲」 ウィンドオーケストラの定番曲の一つになっているコンチェルトです。協奏曲としての風格と魅力を満たしていて、現在でも愛奏され続けています。全3楽章からなりますが、楽譜に終止線がなく短いため、単楽章と見ることも多いようです。 吉松隆:トロムボーン協奏曲「オリオンマシーン」 1993年に作曲されたトロンボーンの協奏曲です。ロックやジャズのテイストもまじえたスタイリッシュでカッコイイ曲です。冒頭は、鉄腕アトムのオープニングを思い出してニヤニヤしてしまう人も。 ウィルソン:76本のトロンボーン 「76本のトロンボーン」は、メレディス・ウィルソンのミュージカル「ミュージック・マン」に使用されている行進曲です。この曲にはスーザの「星条旗よ永遠なれ」や「ワシントン・ポスト」、バグリーの「国民の象徴」などの有名な行進曲がパロディ風に入っています。本来、トロンボーンのみ(76パート)で演奏するように作られたものです。 ラヴェル:ボレロ オーケストラで使われる楽器が、同一のリズムが保持されるなかで次々とソロを披露していく、という特徴的な構成で、現代でもバレエの世界に留まらず広く愛される音楽の一つです。フルートから順に次々ソロをとっていき、次第に音に厚みが加わり最後は全合奏でなだれ落ちるように幕を閉じます。当然ながら、トロンボーンにもソロが与えられています。 ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指輪」より「ワルキューレの騎行」 全曲聴くためには4夜連続で劇場に通わなければならないという荘厳な楽劇「ニーベルングの指輪」の中の1曲です。映画などでも使われたりしたかなり有名な曲です。終曲近くでのトロンボーン、トランペット、ホルンのボリュームたっぷりの壮大なメロディは聴く者を圧倒します。 ワーグナー:歌劇「タンホイザー」より”序曲“ ワーグナーの歌劇「タンホイザー」は全3幕で構成されるオペラで、13世紀初頭のヴァルトブルク城を舞台に、官能と快楽の世界に溺れた中世の騎士タンホイザーの波乱に満ちた人生を描くオペラです。 序曲は壮大な自然を感じさせるようなホルンの静かな響きで始まり、続いてホルンとトロンボーンによる堂々とした劇的なメロディが響きわたります。 フランク・コフィールド:トロンボナンザ タイトルが示すとおりトロンボーンが大活躍する曲です。作曲者のフランク・コフィールドはアメリカの作曲家。多くの吹奏楽作品を遺しました。「トロンボナンザ」は代表作。「トロンボナンザ」は3本のトロンボーンと吹奏楽のために作曲された曲で、ラテンのリズムにのったトロンボーンの魅力あふれるとても陽気でユーモラスな小品です。 【トロンボーンで演奏してみたいヒット曲】 聖者の行進 ホール・ニュー・ワールド 虹の彼方に 星に願いを ムーンライト・セレナーデ ルパン三世のテーマ 宇宙戦艦ヤマト 情熱大陸のテーマ 悲しい色やね(上田正樹) 上を向いて歩こう 歩いていこう(いきものがかり) Everything(MISIA) 家族になろうよ(福山雅治) 【トロンボーンで演奏してみたいスタジオジブリの曲】 君をのせて(「天空の城ラピュタ」より) さんぽ(「となりのトトロ」より) 風のとおり道(「となりのトトロ」より) 海の見える街(「魔女の宅急便」より) もののけ姫(「もののけ姫」より) アシタカとサン(「もののけ姫」より) いつも何度でも(「千と千尋の神隠し」より) 人生のメリーゴーランド(「ハウルの動く城」より) 崖の上のポニョ(「崖の上のポニョ」より) さよならの夏〜コクリコ坂から〜(「コクリコ坂から」より) ひこうき雲(「風立ちぬ」より)