発表会の運営
 

 発表会予算例    
 発表会当日の準備物
 受付係のポイント
 ドア係のポイント
 教室内のコミュニケーションを作る
 演奏会のマナーを学ぶ機会に
 当日のプログラム作りのコツ
 ネットを大いに活用する
 ピアノの発表会タイムスケジュール例
 会場との打ち合わせで確認すること




発表会予算例
 

発表会の予算例
15人の場合 20人の場合 30人の場合
会場費 30000 30000 30000
ピアノ調律料 25000 25000 25000
付帯設備 20000 20000 20000
プログラム作成(200部) 5000 5000 5000
ステージ用花 15000 15000 15000
写真(@2000) 30000 40000 60000
記念品代(@1000) 15000 20000 30000
お手伝い謝礼(2名) 20000 20000 20000
雑費 10000 10000 10000
合計 170000 185000 215000

参加費目安 12000 10000 8000

※プログラムは自宅のプリンターを使用して作成の場合



発表会当日の準備物

 発表会当日にはいろいろな準備品が必要です。できるだけ早めに準備をしておきましょう。

 

・補助ペダル

・ステージ用花

・進行表(プログラムに時間や準備物を書いたもの)

・アナウンス原稿

・プログラム

・筆記用具(ボールペン、サインペン)

・白い紙(予備)

・セロテープ

・張り紙(受付、ドア等)

・記念品

・謝礼(お手伝い、アナウンス等)

・現金(会場費等)



受付係のポイント
 
 発表会の受付は受付係がいる場合といない場合があります。ピアノ発表会の場合は入場料をとることはほとんどありませんので、チケットのもぎりもありません。

 受付係は、お客さんがきたら、「いらっしゃいませ」と笑顔で声をかけてプログラムをお渡しします。(プログラムをお持ちの方にはそのまま入っていただきます。)


 だれでも無料入場できる発表会では、時には不審者が入ってくる場合がありますので、十分に気をつけることも必要です。

 受付係がいない場合には、受付の机を用意して、その上にプログラムを置き「1部お取りください」と書いた張り紙をしておくとよいでしょう。



ドア係のポイント

 演奏会においてドア係は大変重要な役目です。ピアノ発表会ではドア係がいないことも多いのですが、できれば、受付係よりもドア係を優先して置いておくことをおすすめします。

 ドア係の一番の役目は、演奏中に人の出入りをさせないようにするものです。演奏中の出入りは演奏者だけでなく、演奏を聴いている方々には大変気になるものです。

ドア係りのポイントは次のとおりです。

・演奏者がステージに出たらドアを閉める。

・演奏中に入りそうな人がいたら、「演奏が終わるまでお待ちください」といって声をかける。

・演奏が終わり、中に入れる時にはドアを開けてあげる

・今誰が演奏していますかと尋ねられることも多いので、教えられるようにしておく

・ロビーで子どもたちがおしゃべりしたり、走り回っていたら静かにさせる

・お客様に失礼のないように、笑顔で対応する。


教室内のコミュニケーションを作る

 発表会をより楽しくするには、生徒同士、保護者同士が知りあいになることも大切です。子どもたちも知り合いが多いと楽しくなりますし、親も知り合いが多いと安心感があります。また、当日の係りなども声を掛け合って協力してもらえるなど先生にとても助かることもあります。

 生徒たちは、連弾の練習やアンサンブルの練習などで発表会前には集まる機会があります。その時に自然と仲良くなって、大きな子どもは小さな子どもの面倒も見てくれるようになります。こうしたコミュニケーションが発表会の本番ではとても役にたちます。

 子どもは知らない子の演奏には興味を持ちませんが、知り合いの子どもには興味をもって聴きます。こうしたことは聴く姿勢を育てることにもなります。



演奏会のマナーを学ぶ機会に

 自分の演奏が終わっても、発表会のすべてが終わるまで、静かに他の人の演奏を聴くように指導するのは必要なことです。ピアノを演奏するだけでなく、友だちの演奏や上手なお兄さんお姉さんの演奏をしっかり聴くという意識を育てる機会にすることが大切です。

 また、発表会では、会場内での私語などがうるさいこともあります。小さい子どもは会場内で歩き回ったり、騒ぐこともあります、そういったときにはスタッフや保護者の方々には声をかけたりして注意をしてほしいものです。

 

演奏会のマナーについては事前に文章で知らせたり、レッスンの際に教えたり、また開演前にアナウンスをするなどして確認するようにします。これは演奏者だけでなく保護者の方々も含めてマナーを学んでほしいと思います。

マナーは下記をご参考に。


・演奏中のホールへの出入りはしないようにしましょう

・演奏中は立ち歩いたりしないようにしましょう

・お友達の演奏はしずかにききましょう

・ホール内での飲食はしないようにしましょう

・携帯電話の電源は切りましょう



当日のプログラム作りのコツ

 発表会当日に誰がどんな曲を弾くのか、生徒も保護者も楽しみにして見るのがプログラムです。当日配布用のプログラムは、できれば事前にレッスンの時に生徒に渡すようにしますしょう。

 事前に渡すことで全体のイメージできて当日の緊張感にもつながります。また、校正の間違いなども発見出来ることがあります。

 プログラムには演奏者名、学年、曲目、作曲者名などを記載します。そして薄暗い会場の中で見るものなので、文字はできるだけ大きくしたほうがいいでしょう。

 プログラムは原稿作りからプリントまで自分で行なう方法と、印刷屋さんに発注する方法がありますが、費用的にはかなりの差がでます。特に決められたものはありませんので、発表会全体の予算の中で決めていくのがいいでしょう。



ネットを大いに活用する

 レッスンの曲を選ぶ際にも活用したいのがインターネットです。例えばYouTubeなどで検索するとあらゆる曲の演奏をいろいろなレベルで聴くことができます。教室内には1台パソコンを置いておくと便利です。

 生徒や保護者の方々とは、基本的に週一回のレッスンでしか会うことがありません。そこで練習や連絡を行うのに便利なのが教室のホームページやメール、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)です。フェイスブックの会員ページなどを活用すると、情報や事務連絡を伝えることができ連絡忘れもなくなります。

 また、発表会の前のアンサンブルや連弾の練習などに、模範演奏などを作成してホームページにアップする、そしてそれを聴きながら練習してもらうなど・・。いろいろ工夫してみてはいかがでしょうか。



ピアノの発表会タイムスケジュール例

時間 進行 備考
9:00

楽器・荷物の搬入

楽器、機材、ステージ花、看板など舞台に必要なもの、受付準備物、配布物、記念品等の搬入をします。
9:15

位置の決定

ステージのピアノ、お花、他の楽器の位置を決めていきます。
9:30

照明・音響の仕込み

会場の照明係りが照明あわせをします。この間はステージではリハーサルは出来ません。音響の仕込みも同時に行います。
9:30 受付(ロビー)の準備 この間に受付周りの準備や、ステージ周りの準備を行います。
10:00 出演者集合

10:30 リハーサル開始 出演の順番にリハーサルを行っていきます。衣装をつけて、本番と同じ状況(カゲアナなども入れて)リハーサルを行います。
12:30 写真撮影 ステージ上で撮ります。始まる前に済ませると、ずっと気が楽になります。
12:55 最終打合せ 舞台スタッフと最終打ち合わせをします。
13:00 開場(客入れ) 受付係りが入口でプログラムを渡しお客さんをご案内します。この間に出演者は軽く食事を取ります
13:25 1ベル→カゲアナ カゲアナ(アナウンス)で会場内での注意事項をアナウンスします。原稿は事前に準備します。
13;30 本ベル→第1部開演 挨拶→演奏
1部終演→休憩 カゲアナ「ここで15分間の休憩をいただきます。」

1ベル→カゲアナ カゲアナ「まもなく第2部を開演いたします。ロビーにお越しのお客様はお席にお戻りください。」

本ベル→第2部開演 演奏
16:00 2部終演 先生ご挨拶(花束の贈呈はここで)
カゲアナ「これを持ちまして、○○ピアノ発表会を終了させていただきます。お帰りの際は、お忘れ物などないよう、お気を付けください。」
16:15 後片付け お客様が全員退場してから、後片付けを開始します。
17:00 退館 ステージ花などすべての搬入物品を撤去して、現状復帰します。



会場との打ち合わせで確認すること

 会場との打ち合わせで確認することの内容です。予めどのようにするのか決めておくようにしましょう。


【ピアノの調律はありますか】
・各ピアノのメーカー(ヤマハ、カワイ、スタインウェイ)の調律師に依頼します。調律には約2時間の時間(会場を使用する時間に含まれる)と調律料、約2〜3万円がかかります。
・調律の手配の方法や使用料の詳細などは、会場によって違いますので打ち合わせ時に確認します。



【ピアノの椅子はどんな種類のものを使いますか】

・ピアノの椅子には背付きタイプと背なしタイプがあります。

・補助ペダルは、会場には殆どないので持ち込みをします。


【エレクトーンやその他の楽器の搬入がある場合は
・電源用の延長コードなどの借用が可能かどうかの確認をします。
・拡声方法などは打ち合わせ時に確認します。

・音響の機材が増えると、仕込みの時間(音響・照明ともに)がかかります。


【ステージ用の吊看板は使用しますか

・使用する場合は、手配の方法や料金を確認します。



【ステージ用のスタンド花はありますか】
・スタンド花でなく、花台の上に置く場合は、「花台」の有無を確認します。


【ステージ用の植木鉢(舞台の「かまち」に一列に並べるもの)はありますか】
・水などがこぼれないように、鉢をアルミホイルなどで養生をしておきます。


【緞帳は使いますか】
・ピアノの発表会の際、緞帳は使わないのが一般的です。


【ご家族の方による写真撮影やビデオ撮影は許可されますか】
・三脚やその他の荷物を通路に絶対に置かないように注意します。


【集合写真はありますか】
・いつ、どこで、だれが、どのように撮影するかを事前に伝えておきます。


【ビデオ撮影(業務用)はありますか】
・ビデオ撮影をするかどうか、だれが、どうように撮るかを事前に伝えておきます。


【受付に看板は置きますか】
・入口の看板の借用や貼り紙の許可などは事前に確認しておきます。
・使用した備品は元の位置にもどします。



【開演前に先生の挨拶はありますか】
・舞台の下手側で立ったまま手持ちマイクで挨拶するのが一般的です。


【カゲアナはありますか】
・原稿は事前に用意しておきます。一般的なものは会場に備えてある場合もあります。


【休憩はありますか】
・休憩時間は15分が一般的です。


【最後に先生の挨拶はありますか】
・舞台の下手側で立ったまま手持ちマイクで挨拶するのが一般的です。