プロのヴォーカリストになるためのテクニックやトレーニングについて解説しています。

発声と歌心の違い

診察を受ける子ども

歌のジャンルで発声方法の違いはありません。人間の身体のシステムが声を出すわけですから、ジャンルによっての違いはありません。

 

しかし、同じ発声をやっていても、シャンソン、ジャズ、ラテン、カンツォーネなどは、その人がどれだけそのジャンルの音楽を知っているかによって、がらりと変わってしまいます。

 

例えばクラシックを勉強した人がシャンソンを歌ったとします。その時まるでオペラのような歌い方をしたら、その人はシャンソンを知らないのでしょう。

 

シャンソンは語るようにして歌う歌です。ですので、その歌をどこまで知っているかが大切です。何でもクラシック風に歌えばいいのではありません。

 

ですから、それは発声が違うのではなく、歌を歌う心を知らないだけなのです。例えばクラシックのオペラ歌手でも、ロックが好きで、ちゃんとシャウトした歌い方ができれば、うまく歌えるはずです。

 

発声というのは、歌う形ではありません。歌うための身体をつくることなのです。これを混同しないようにしてください。