プロのヴォーカリストになるためのテクニックやトレーニングについて解説しています。

ロングトーンのトレーニング

診察を受ける子ども

一定の声量で安定した音程を持続的に出すことをロングトーンといい、これができることで、歌の表現力の幅は格段に広がります。

 

ロングトーンは腹式呼吸で行います。このために腹式呼吸があるといいってもいいでしょう。ロングトーンには歌の総合的な要素が凝縮されています。

 

ロングトーンの発声のポイント
1.全身の力を抜いて、正しい姿勢で直立します。肩幅より少し足を開きます。
2.呼吸を開始します。空気が身体に入ってくる瞬間「スーッ」という声が出ないようにスムーズに。
3.吸気中は肩の位置が上下しないように一定の高さを維持します。
4.お腹が膨らみ、おへその下あたりに力が集中してきたら、口を大きく開きます。
5.この時、まだ発声はしません。声を出す前に口を開きます。
6.舌を下あごの上にのせるように前方に出します。
7.この一連の動作で喉の奥が開き、緊張感が取れます。
8.発声の開始は、立ち上がりのいい声を出します。
9.少しずつ声量を上げていくのではなく、開始の時点から声のボリュームを完成させます。
10.発声時に肩の上下動、上体の折り曲げなどの動作はしないように。
11.自然に声が途切れるまで、リラックスして発声を続けます。
12.無理に声を出すイメージではなく、横隔膜がせりあがってくるイメージを持ちましょう。
13.声が途切れたら、再び吸気を開始しますが、横隔膜が下がるイメージを持つことで、自然体の腹式呼吸が完成されます。

 

声が震えて来たり、小さくなった時点で、ブレスは中断します。そのまま継続しても効果はありません。あくまでも、自分が楽に出せるロングトーンを伸ばすことが目的です。

 

「あ」「え」「い」「お」「う」など、いろいろな母音で発声してみてください。