体力と柔軟な体がベースに
よいヴォーカリストは、だいたい見るからに体が柔らかく、運動能力、反射神経、瞬発力も優れています。声を出すときの体の動きでキャリアがわかるほどです。
ハードなステージを続けるためには、体が弱いとか動かないというのは大きなマイナスになります。
発声は、スポーツと同じで、使うべき筋肉をうまく使えるようになるために、その他の部分をうまく力を抜いていくことが大切です。
力を入れてはいけないところに力が入らないようにするためには、丹念に柔軟運動をすることです。これだけでも声の出方がずいぶんと違ってきます。
最初は、声を出す量よりも、息や体のトレーニング量をこなすことです。ヴォイス・トレーニングの基礎は、声を出していることよりも、声を出せるよい状態にすることと、それを少しも狂わせずにキープすることが大切です。
精神的な緊張やプレッシャーの中でも実力をいかんなく発揮するためには、どんな状態でも体が勝手に動いてプレーをしてしまうだけの量をこなしていることです。それが自信となり、ベースとなります。