プロのヴォーカリストになるためのテクニックやトレーニングについて解説しています。

リズムは腰で感じる

診察を受ける子ども

リズムというのは、メロディ、言葉以上にポップスの中ではとても大切な要素です。歌のうまさというのは、言葉がリズムにいかに乗っているかということで、リズムとの駆け引きは非常に大切です。

 

まずはアップ・テンポのリズムの曲で、伴奏のリズムを何回もよくきいて、体を動かしリズム・トレーニングをします。リズムは体全体で感じながら身に着けるようにします。常に腰でリズムを感じることです。

 

曲の中ではリズムをとっている体の動き自体も歌の表現の一つになりますので、大きめに体を動かすことを意識しておくようにします。

 

また、手や足でリズムをとるのは早いうちに止めるようにしましょう。体の中に息づくリズムからメリハリが出てこなくては、うまくのれないからです。

 

音の入り方、言葉のアクセントのつけ方によってもリズム感が出ます。いろいろな曲をよく聴き、リズム、テンポ、メロディ・ラインをすべて小さな声で口ずさんでとってみましょう。曲の半歩先に出ているような感覚で歌うのです。

 

ヴォーカリストは常に歌をリードする感覚を持たなければなりません。たまに早くなるぶんには、リズムにのっていれば新鮮に聞こえます。

 

もちろん、遅れぎみに出ていくほうがいい曲もあります。しかし、それは曲が遅れるだけで、息や体は正しいテンポで動いていなくてはなりません。正しいタイム感の上にリズムが乗ることです。

 

リズムは、ダンスを踊るように腰でとることです。腰から全身にリズムが伝わるようにトレーニングしてください。音楽が聞こえてきたら、自然と体が動くように、そして音楽がないときも、自分の体の中の音楽のリズムが感じられるようになってください。そのようなことを繰り返しているうちに、リズムが体に宿ってきます。