プロのヴォーカリストになるためのテクニックやトレーニングについて解説しています。

歌うときは姿勢が大事

診察を受ける子ども

正しく声を出すためには、姿勢は重要です。まずはまっすぐ立ち、足はやや広めに、握りこぶしが2,3個入るくらいにあけます。目はまっすぐ前に向けて、視線はやや上にあげます。

 

バスや電車の中で揺れても倒れないような姿勢でバランスを保ってください。つまり重心を低くして安定させます。スポーツをやったことがある人なら、その基本姿勢を思い出してください。

 

力が入っていると体はうまく響きません。いつも腰に中心を感じるようにします。これが基本の姿勢です。

 

最初は足を少し広く開いて立つとよいでしょう。要は息を吐いたり吸ったりしたときに、自由にお腹に空気が入り、自由に出ていきやすい姿勢がベストです。特にお腹の横や後ろが動きやすいようにしておきましょう。

 

上半身は十分にリラックスさせ、特に胸から上については力が入らないようにします。のどやあごの力を抜くことは、それに代わって声を支える部分をつくることにつながります。

 

腕は下げた状態で、肩も下げてください。肩のはった人はリラックスできるように肩を回し、徹底して力を抜きましょう。胸はやや張るようにするといいでしょう。

 

最初のうちはこういった姿勢をとるだけで力が入りがちになるので、トレーニングの前には必ず柔軟体操や準備体操をして体をほぐすようにします。特に首筋や肩に力が入りやすい人はよくもんでおくことです。

 

俗に、頭のてっぺんからコインを落として、おしりの穴までまっすぐ落ちるような感じて立つのがよいといわれます。たとえ実際には直立不動で歌わなくても、声が自由に出るようになるまではお腹から声をだすのに適した姿勢で行うことです。

 

この姿勢が定まってくると、外見も堂々として見えてきます。背筋がピンと伸び、下半身の支えが安定すると、上半身がうまく脱力できるようになります。