アンコール(Encore)という言葉は、「もう一度」とか「さらに」という意味があるフランス語です。アンコールは素晴らしいと感じた聴衆が「あなたの演奏をもっと聴きたい」という感動から生まれたリクエストです。
一般的には、サービスとしてプログラムに無い曲を演奏することが多いのですが、その場合、演奏会のプログラムの最後の曲や、全体のプログラミングとの調和を考えてアンコール曲を選びます。初演曲の場合はその曲のサワリを再度演奏することが多いようです。
マーラーとかブルックナーとかの交響曲のように長大な交響曲の後には、普通、アンコール曲は用意されません。外来オーケストラでは、アンコール曲として、自分達の国の代表的な作品や訪問国の作品をとりあげることもあります。オーケストラのアンコール曲としては、いつも大体"受けのよい"作品が演奏されます。
なお、アンコールの反対は「ブーイング」ですが、これは演奏が気に入らない場合などの意思表示のことです。欧米などではひどい演奏の時、終了前のアンコールの拍手の時に席を立つ人が多いようです。本来なら、拍手の時は席を立つことはマナー違反ととられますが、だからこそあえて席を立つことで、観客の方に向いている団員に分からせるのです。
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