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「オペラには熱狂的なファンが多い」と思うのは私だけでしょうか。オペラは歌、演劇、美術の総合舞台芸術です。通常の演劇の台詞の大部分が歌唱で進むため「歌劇」と言われます。通常、伴奏はオーケストラが行います。同じ総合舞台芸術のミュージカルも大変人気がありますが、オペラと大きく違うところは、その発声法にあります。
オペラではオペラ独特のベルカント唱法が用いられます。そのためマイクは用いられず、オペラ歌手はオーケストラの音量に対峙する声量とホールの遠くまで聴こえる強靭な歌唱力が求められます。
このためミュージカルではポピュラー音楽と同じ発声法が用いられるためマイクが使われますので、ロングランが可能なですが、オペラでは、そのエネルギーの消費量からして同じ歌手が2晩連続して出演することはほとんどありません。どの世界にも熱狂的なファンはいますが、「オペラには熱狂的なファンが多い」のはその豪華な舞台美術と相まって、その鍛えられた歌手達の虜になるようです・・・。
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モーツァルト:歌劇「魔笛」より “夜の女王のアリア”
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「魔笛」の登場人物「夜の女王」が歌うアリアであることからこのように称されます。このアリアは、コロラトゥーラという非常に技巧的な難曲で、ソプラノ歌手にとっては大きな見せ場のひとつになっています。映画「アマデウス」や、テレビドラマの「のだめカンタービレ」でも使われていました。
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モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」より“恋とはどんなものかしら”
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「フィガロの結婚」は、貴族に仕える家臣フィガロの結婚式をめぐり、封建的な貴族を痛烈に批判する内容ですが、「恋とはどんなものかしら」はソプラノ(ケルビーノ)のアリアで、モーツァルトらしく、自然で滑らかなメロディが大変魅力的で、モーツァルトが書いた歌の中でもひときわ輝く名作です。 |
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ヴェルディ:歌劇「椿姫」より“乾杯の歌”
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「椿姫」はヴェルディの代表作とされるだけでなく、世界のオペラ劇場の中でも最も上演回数が多いオペラの一つです。この“乾杯の歌”は歌劇の開幕から間もない、第1幕のはじめに登場する有名な歌で、最後には全員合唱で同じ旋律を歌い、歌劇の始まりを盛り立てます。 |
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ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より“女心の歌”
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「リゴレット」の第3幕において、マントヴァ公爵が歌う非常に有名なアリアです。「女心とは、風に舞う羽根のように気まぐれ。言葉も思いもすぐに変わる。いつも愛らしく優しげなあの顔で、泣いたり笑ったりするのも、みないつわりなのさ・・」と歌う。
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プッチーニ:歌劇「トスカ」より“星は光りぬ”
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歌劇「トスカ」は100年前のローマを舞台にした作品で、ナポレオンの時代の革命の物語です。このアリアは政治犯のカヴァラドッシが絞首刑になる直前に、愛するトスカを思って熱唱するドラマティックな曲です。
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プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」から“ある晴れた日に”
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「蝶々夫人」は明治の長崎を舞台に、没落藩士令嬢の蝶々さんと、アメリカ海軍士官ピンカートンの悲恋を描いたオペラです。ヴェルディの「椿姫」、ビゼーの「カルメン」と合わせて「3大オペラ」と評されることもあるプッチーニの代表作です。一時の浮気心で蝶々さんと結婚し、そのままアメリカへ帰ってしまったピンカートンを信じて、帰りを待ち続ける蝶々さんが歌うのが、「ある晴れた日に」です。
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プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より“誰も寝てはならぬ”
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「トゥーランドット」は、古代中国の北京を舞台とする3幕物のオペラで、「誰も寝てはならぬ」は、第3幕で登場する有名なテノールのアリアです。冬季トリノオリンピック女子フィギアスケートで金メダルを獲得した荒川静香選手がフリーの演技で使用して大きな注目を集めました。
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ビゼー:歌劇「カルメン」より“ハバネラ”
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「カルメン」はフランスオペラ史上、不朽の名作です。演劇的な要素を持つ、非常にドラマティックなオペラで、数多くのアリアの名曲がちりばめられています。「ハバネラ」は美女カルメンが自分に関心を示さないドン・ホセを誘惑するアリアです。浅田真央が2006-2007シーズンのEX曲で使用しました。
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ビゼー:歌劇「カルメン」より“闘牛士の歌”
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「カルメン」はフランスオペラ史上、不朽の名作です。演劇的な要素を持つ、非常にドラマティックなオペラで、数多くのアリアの名曲がちりばめられています。「闘牛士の歌」は第2幕で、闘牛士エスカミーリョが歌う劇中の代表的なアリアです。
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ヘンデル:歌劇「クセルクセス」より“オンブラ・マイ・フ” (懐かしい木陰よ) |
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現在ではオペラはほとんど上演されず、このアリアだけが愛され、しばしば演奏されます。「ヘンデルのラルゴ」という名称でも有名です、1986年夏からニッカウヰスキーのCMで、ソプラノ歌手キャスリーン・バトルが歌ったことから、日本で大きな反響を巻き起こしました。
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