コンサートマスターとは、オーケストラの演奏をとりまとめる役目をする人のことをいいます、一般には第1ヴァイオリン(ヴァイオリンの第1パート)のトップ奏者がなります。コンサートマスターはステージでは客席から見ると指揮者のすぐ左側の一番前列の人です。コンサートマスターが女性奏者の場合はコンサートミストレスといい、それぞれ省略して「コンマス」「コンミス」とも呼ばれています
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コンサートマスターの役割
演奏全体の取り仕切りは指揮者の役目ですが、実際の細かな音の出だしや切るところ、微妙なニュアンスは、指揮では示しきれないことも多く、演奏者としては楽器を演奏するコンサートマスターのボーイング(弓)の方がわかりやすいことも多いので、演奏者は指揮を見るのと同時にコンサートマスターを見て演奏をします。コンサートマスターはそれに応えて指示を出しています。
指揮者の指示を補う
指揮者の指示を補ったり、指揮者の指示に従って演奏の方法を細かく指示したり、演奏者を代表して指揮者と話し合ったりします。
指揮者の代理を務める
指揮者がいないときには、コンサートマスターが代理を務めることもあります。そのために実力もあり、かつ団員や指揮者から信頼の厚い人でないと務まりません。
弦楽器セクションのボーイングを決める
ヴァイオリンセクションだけではなく弦楽器の全体のボーイング(弓を上げたり下げたりする順番。これで細かい演奏のニュアンスを決める)を決めるという役目があります。
ソロの演奏を担当する
第1ヴァイオリンのトップとして、ヴァイオリン・ソロの部分はコンサートマスターが担当することが一般的です。
ステージへの登場
ステージに入る時は、他の団員より少しあとにステージに登場し、そしてステージの一番前に座り、指揮者と常にアイコンタクトを取りながら演奏を始めます。
演奏前のチューニング
演奏前のチューニング(音合わせ)では、オーボエが出すA音に合わせて、先ずコンサートマスターがその音を弾いてから、次に各奏者が合わせていきます。
オーケストラの起立・着席の合図をする。
演奏の前後に指揮者が挨拶をするときには、オーケストラが起立することが多いのですが、その場合の起立・着席の合図はコンサートマスターが行います。また、最後にオーケストラがステージから退出する時の合図も行います。
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