季節や時勢を感じさせる味わい深い選曲に、情熱的で思慮深いヴァイオリン、そして柔和なトークまで、演奏者として必要なすべての要素を高く持ちながら今なお成長を続ける千住真理子。
規格外のテクニック＆クールで熱い情熱で聴くものを魅了し、ショパン全曲プログラムや難曲だらけの協奏曲プログラムでクラシック界の常識を覆し続ける「超人」横山幸雄
現代クラシック界をけん引するこの2人がデュオで登場というのだから、もう余計な言葉はいらないだろう。まさに夢の競演の実現である。 メインプログラムに選ばれたのはベートーヴェンの大作「クロイツェル」だ。楽聖の代表作にして、ピアノとヴァイオリンが対等に扱われ丁々発止のアンサンブルが全曲にわたって繰り広げられるこの作品ほど、このデュオにふさわしいものもそうはない。
2人の偉大なスターによる、奇跡の時間。滅多に訪れないこの贅沢を、存分に楽しみたい。